皇后・雅子さまが、58歳の誕生日を迎えられました。「あの幼かった愛子が」。寄せられた文書のなかで、愛娘・愛子さまとの20年間に思いを馳せられています。
カメラの前で穏やかな表情を見せられる天皇皇后両陛下。皇后・雅子さまは、12月9日、58歳の誕生日を迎えられました。
午後、両陛下は上皇ご夫妻にあいさつするため、お二人の住む港区の仙洞仮御所を訪問されました。沿道には誕生日を祝う多くの人が。両陛下は手を振って応えられていました。
沿道の人
「本当におめでたいことだと思います。うれしいです」
「(両陛下が)こっちに手を振ってくださって、とても感銘を受けました」
誕生日に際して、文書で感想を寄せられた雅子さま。最初に触れたのは、12月1日に20歳を迎え「成年皇族」となられた愛子さまのことでした。
【皇后さま 誕生日に際してのご感想】
娘の愛子が成年を迎え、多くの方々から温かい祝福を頂きましたことに心から御礼を申し上げます。愛子が生まれてからの20年間は長かったようにも、あっという間だったようにも感じられますが、様々な思い出が思い起こされて感慨深く思います。
雅子さまが思いを馳せられた、母と娘の20年。
記者(1993年)
「いま雅子さんが自宅から出てきました」
皇室に入る前の雅子さまは、キャリア官僚として外務省に勤務されていました。
婚約内定会見では・・・。
雅子さま
「『雅子さんのことは僕が一生全力でお守りしますから』というふうにおっしゃってくださいました」
「おめでとうございます!」
お二人が結婚されたのは、1993年6月。雅子さまは外国訪問に同行するなど、陛下に寄り添ってこられました。
待望の第一子・愛子さまが誕生されたのは、結婚から8年後の2001年。雅子さまは、37歳11か月での出産でした。
雅子さま(2002年)
「初めて私の胸元に連れてこられる生まれたての子どもの姿を見て、本当に『生まれてきてありがとう』という気持ちでいっぱいになりました。今でもその光景ははっきりと目に焼き付いております」
出産後初の会見で、雅子さまが涙ぐんで言葉に詰まると、陛下がそっと背中に手を添えられました。その後、体調を崩された雅子さま。
天皇陛下(2004年)
「雅子の人格を否定するような動きがあったのも事実です」
2004年には「適応障害」と診断され、いまも療養を続けられています。
一方、愛子さまは すくすくと成長。両陛下はその様子を温かく見守られてきました。
運動会では、一生懸命に走る愛子さまを両陛下が応援。リレーチームが逆転勝利した際のガッツポーズも大きな話題となりました。
小学校最後の運動会で愛子さまは、組体操などに参加されました。その様子をご覧になった雅子さまの目には、うっすらと涙。
愛子さまが、初めて伊勢神宮に参拝したときも、初めて戦争関連の展示を見学したときも、そばには両陛下の姿がありました。
そして・・・。
記者
「愛子さま、おめでとうございます」
愛子さま
「ありがとうございます」
12月1日、愛子さまは20歳の誕生日を迎えられました。雅子さまは、この20年を振り返り、率直な心境をつづられています。
【皇后さま 誕生日に際してのご感想】
あの幼かった愛子がもう成年かと思いますと、信じられないような気持ちもいたします。皆様には、これまで愛子の成長を温かく見守っていただき、心から感謝しております。
愛子さまは、「成年皇族の一員としてできる限り両陛下をお助けしていきたい」と抱負を述べられています。その愛子さまに、雅子さまはこんな言葉を残されました。
【皇后さま 誕生日に際してのご感想】
愛子には、これからも様々な経験を積み重ねながら一歩一歩成長し、成年皇族としての務めを無事に果たすことができますよう願っております。愛子を引き続き温かく見守っていただけましたら有り難く存じます。(09日17:49)