北海道・石狩市では札幌市と結ぶ新たな公共交通としてロープウエーを設置する計画が浮上しています。ロープウエーならではの利便性もあるといいますが、果たして実現はするのでしょうか。
富永誌衣那記者)
「エネルギーの供給拠点ともなっている石狩湾新港です。こちらの大型スーパー近くに今後新しいロープウエーの駅ができるかもしれません」。
大型スーパーやデータセンターなど近年、企業の進出が相次いでいる北海道・石狩市。人口はおよそ5万8000人。石狩市と札幌市をロープウエーで結ぶ計画が浮上しています。
いま石狩市は公共交通機関としてのロープウエーの設置を目指しています。この都市型ロープウエー、国内では横浜のみなとみらい地区におととし誕生しました。およそ630mを5分で結んでいます。
佐藤裕樹記者)
「ロンドンにはテムズ川をわたる都市型ロープウエーがあります。日常に通勤に利用している人もいます」。
イギリスのロンドンにはテムズ川をわたる都市型ロープウエイがあり1日3500人程度の利用があるといいます。
検討されているロープウエーのルートは候補が3つあります。石狩湾新港を発着し市の中心部・花川地区を経由、そこから札幌市のJR手稲駅、地下鉄麻生駅、栄町駅へ向かうルートでこの中から1つに絞り込まれる予定です。駅は最短で1Kmおきに設置する計画だといいます。
石狩市では1980年代以降札幌市とつなぐモノレールや鉄道をつくる構想が何度か浮上しました。しかし採算が見込めずそのたびに計画は立ち消えとなりました。
石狩市役所企業連携推進課 加藤純・課長)
「安価に設備をうつことができるということでロープウエーというものがひとつの新たな交通システムとして地域に実装できる可能性があるのではないかと」。
モノレールや鉄道に比べ都市型ロープウエーはコストを7分の1程度に抑えられるといいます。また雪に強く、冬の雪害による交通渋滞を避けて定時運行ができることが利点です。さらに無人で運行できるため運転手不足の打開策にもなります。
石狩市はロープウエーの動力に地元の風力発電で得られた再生可能エネルギーを使うことで、「脱炭素」な公共交通の実現も目指す計画です。
石狩市民)
「いいんじゃないですか、観光名所みたいな」。
石狩市民)
「自分の家の近くにできたら乗るかなと思うんですけど、自分の家の近くじゃなかったら乗らないかなとは思いますけどね」。
石狩市はロープウエーの乗車料金は路線バスと同じ程度にする前提で、採算がとれるか調査を進めています。
石狩市役所企業連携推進課 加藤純・課長)
「果たして想定通りの需要が見込めるかどうかという部分もありますし、上空に乗り物が走るということによるプライバシーの問題ですとかさまざまな問題がまだまだ課題として残っているなって思っています」。
2032年度の利用開始を目指すこの計画。はたして実現するのでしょうか。
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